「意識中くらい」の仕事術

トップを目指しているわけではないが、人よりちょっと仕事ができるようになりたい人へ

転職について考える - 本当に会社変えていいんですか?

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ここまで、「激動の時代、周りの環境がひょっとしたら変わってしまうかもしれない」という脅しのようなことを書いてみましたが、 自ら環境を変える事について、ちょっと書いてみます。そう、転職です。電車に乗ったり、Webを見ると、どこにでも転職に関する広告が目に入ります。そもそも、皆が転職してるんでしょうか?転職すると「バラ色の人生」が待っているのでしょうか? これまで5回も転職しているので、分かる範囲でまとめてみます。

そもそも皆転職するの?私もした方が良いの?

働く人に「終身雇用」という価値観が根強く残っている中で、転職というのはどうも。。。。と躊躇してしまうのも事実です。 一方で、先にも書いたようにその手の広告はあふれかえっています。何が本当なんでしょうか?

実際のところ私自身は都合6社、5回の転職をしていますが、統計をざっと見ると、たとえば男性の場合6割くらいの人が、 最初の勤め先か、最初の転職先(ようは2社まで)でサラリーマン人生を全うしているようですので、私は非常にまれなケースのようです。
平成26年度労働経済の分析

転職する理由は人様々でしょう、
1. キャリアアップのために転職
2. 待遇改善のための転職
3. 肉体的、精神的に耐えられないので転職
4. 会社や仕事が無くなったので転職
5. 生活環境(例えば勤務場所)が合わないために転職

3 - 5 のような、「仕方なく転職」の場合には、他に選択肢はありませんから、出来るだけ良い条件で良い形で転職をすすめるしかありません。 が、(転職しまくっている私が言うのもなんですが)1や2の理由の場合、余程考えて動かないと後で後悔することになります。 間違えないためのポイントを以下にまとめます

思い描いたとおりの仕事は無い

1.のようなキャリアアップの場合、転職先の仕事の内容を正確にとらえるのは非常に難しいです。ある意味、先方はそのポジションをSalesしているのですから、 良く見えるように説明しますし、転職先を探している方も「何かないかな?」と積極的に探している状態では判断にバイアスがかかります。余程慎重に考えないと 「こんな仕事じゃないと思った」ということになってしまいます。「理想通りの仕事なんて無い」くらいに構えておいて、自分のキャリアでほんとうに伸ばしたいところ を良く考えて、「譲れないポイント」にフォーカスした方が、良いでしょうね。

ポジションの名前は会社それぞれ

トップであればある程度判りやすいのですが、中間管理職の場合、会社によって係長、課長、部長の役割りや求められる仕事の範囲が微妙に異なります。 なので、今やっている仕事が課長で、部長職に転職しても、結局やっている内容は変わらない、なんてことも十分にあり得ます。 管理職の場合、「会社の上から数えて何層目なのか」とか「どのくらいの部下の面倒をみるのか?」あたりが判断の目安になるでしょう。

待遇面は慎重に

転職した場合、前の会社の退職金は満額はもらえません。今は退職金制度自体が色々変わって来ていて、例えば確定拠出年金だけの場合であれば、そのまま移行できるのであまり気にしなくてもいいかもしれません。 が、たとえば、「最終職位と勤続年数と云々」という規定で決まっている会社の場合、金額が大きく 変わってしまう可能性があります。なので、その部分も考えに入れた方が良いでしょう。 また、ボーナスがある会社の場合、入社した最初のボーナスはもらえない事がある(私の場合ほとんどそうでした)ので要注意です。 このあたりと、月の給与とのバランス、もっと言えばお金に変えられない価値観まで含めて良く考えた方が良いでしょう。

キャリアアップなら、「社内転職」も視野に入れましょう

会社によりますが、希望者が他の部署に移れる制度がある場合があります。そうで無くても、自分から積極的に動けば他の部署に異動できるかもしれません。 待遇面や職位はさほど変わらないかもしれませんが、 - 文化の違いに悩まなくていい
- 仕事の内容がより具体的にイメージできるので、さらに失敗が少ない
- 給与他の待遇面は保障される
という、ローリスク・ハイリターンでの「転職」が可能になります。私も研究開発職からプロジェクトマネージメント、最後はサプライチェーンと、社内転職で色々な事を経験することが出来ました。実際に社内転職をするには、普段から周りの部署の人たちと良好な関係を保っておく必要がありますが、知らない会社で最初から関係を構築するのに比べればはるかに楽です。

まとめ

結局、転職を留めるような内容になってしまいましたが、これが転職の現実です。転職サイトや人材紹介会社の広告には、転職すればバラ色の様な内容が書いてありますが、 それはあくまで広告です。鵜呑みにしないようにしましょう。どうするかは本人次第ですが、冷静に考えて方向を決めましょう。相談できる人がいれば、客観的な意見を 聞いてみるのも良いでしょう(その場合、人材紹介会社の人は避けましょう)。

それでも転職したい人、仕方なく転職する必要がある人のために、次回から何回かに分けて、上手な転職のためのアドバイスを書いてみたいと思います。