「意識中くらい」の仕事術

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転職について 書類選考を通す職務経歴書の書き方

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背景はともあれ、転職するにあたって最初に行うのが、職務経歴書を準備する事です。内定までの道のりの、最初の難関が、この職務経歴書と履歴書による書類選考です。人事も担当部門の人も、時間が無尽蔵にある訳では無いので書類を良く見て実際に面接するかどうかを決めます。 書類が通らなければ、実際に応募先の人と会って良い会社かどうかの判断も何も始まりません。私がここまでやってきた「書類をより通しやすくするテクニック」をまとめてみます。ただし、「可能性が上がると思われる」だけなので、結果に対しては何の保証もありません。。。。悪しからず。。

 職務経歴書に関する勘違い

以下は、私が実際に勘違いしていた点、後になってから「こうしておけば」と後悔した点です。

  • 最新の職務経歴書を人材紹介会社に送っておいたからばっちり!
    職務経歴書は応募先ごとにチューニングが必要です

  • 私の長所を最大限に記述しておいた! 職務経歴書はあなたを売り込むための「セールスツール」です。あなたが「売りたい」ところと相手が「買いたい」ところがマッチしていなければ、どんなに優秀でも売れません。

  • とにかく出来ることを最大限に書いた! 長すぎる職務経歴書は、読んでさえもらえないかもしれません。

  • 人材紹介会社にレビューしてもらったからばっちり! 体裁や文章については見てもらった方が良いですが、その業務については、人材紹介会社や場合によっては先方の人事も素人です。最後は自分自身と先方企業の募集部署の長とのあいだで「通じるかどうか?」がポイントです。

以下、順を追って、職務経歴書の書き方のポイントをまとめてみます。

とは言っても、ベースになるものを作りましょう

実際に提出するものは、チューニングを施したものになりますが、その「ベース」になるものを作成しましょう。一つでも構いませんが、応募する職種が複数の場合には職種ごとに作成しておいた方が良いと思います。複数の職種?と疑問に思われる方もいるかと思いますが、そのような人は「前向きに転職を考えている人」です。やむにやまれぬ理由では、なりふりを構っていられないケースもあります。 ベースになるものは、簡潔に、何かの「例」に従って書いて行けば良いと思います。 ここでは、「自分の強み」にフォーカスを当てて記述して構いません。

最終的に、これを人材紹介会社に参考資料として提出しておきます。

応募する仕事を見つけて、まず最初にすること。

いきなり人材紹介会社に「応募してください」と言ってはいけません。まずは、「職務経歴書を調整するのでちょっと時間を下さい」と連絡をします。その際に、先方の先行状況等は探りを入れてみましょう。選考が始まったばかりなのか、ある程度何人か見た後なのか?それとも選考が難航しているのか?等はチェックポイントです。
- タイミング
タイミングは重要です。「急いで応募した方がよいのか?」「何日か待てるのか?」は必ず確認して、状況によっては職務経歴書のチューニングは諦めて、ベースの職務経歴書で応募してもらいましょう。 - 選考具合
選考の進行状況は必ず確認しましょう。「選考を始めたばかりなのか?」「難航しているのか?」等です。「選考が難航している場合」には、「難航しているポイント」を必ず聞きましょう。人柄なのか、経験なのか?微妙なところを聞いておいて、職務経歴書ではその「難航しているポイント」を「売り込みポイント」として使いましょう。 - 企業のクセ 特に、選考が始まったばかりの場合、良く確認した方が良いのが「その企業がすぐに決めるような企業かどうか?」です。もちろん、先に応募して早い者勝ちが原則なのですが、企業によっては「何人も会ってから決める」ケースもあります。提出するタイミングは、人材紹介会社の担当者と作戦を練りましょう。

募集内容の分析は必須です

先にもちょっと触れたとおり、書類選考は企業に対してあなたを「書類だけで」売り込むことになります。「人柄」等はまったく見てくれません。その際に重要なのが、「相手がどんな人材を欲しているのか、理解する事」です。特に「必要なスキル」の欄は要注意です。

  • 最初に書いてある「必須スキル」が本当に欲しいスキルです
    募集を掛ける側の立場になって考えると、欲しい人材の「スキル」を書いていく際に、「本当に欲しいこと」を後ろの方に書く人はいません。なので、「上の方に書いてあること」が相手が重要だと考えている項目になります。ただ、下の方に書いてあることも要注意です。

  • 可能なら、その企業の他の求人も見てみましょう 同じ企業からでている複数の求人を見た時に、全く違った部署、全く違った職種なのに、同じことが書いてあるようなケースが多々あります。この部分、別にオマケではなくて、 「人事が重視している部分」 だったりします。職務経歴書に反映する必要は無いかもしれませんが、めでたく面接に進んで、人事と面接をした際にチェックされるポイントだったりします。 また、同じ事業部から出ている違う部署の求人でおなじことが書いてあった場合には「人事」もしくは「その事業部の偉い人」が重視している点だったりすることもあります。

  • 使ってある「単語」も調査しておきましょう。
    同じ意味でも異なる企業で異なる単語を使っているケースがあります。たとえば、SCM関連だと「製販会議」と呼ばれる会議は、しゃれた言い方になると、「S&OP」なんて呼んでいる会社もあります。厳密な定義の面ではこの二つは異なるのですが、 本質的な内容は同じ ですし、その本来の定義以上に各企業のやり方は異なっていたりします。なので、可能な限り「先方の文言に合わせましょう」。場合によっては募集要項だけでは無く、その企業自体、その企業に居る人が発している文書などをチェックすれば探ることが出来ます。

分析が終われば、「職務経歴書のチューニング」

分析が終われば、あとはベースの職務経歴書を分析結果に基づいてチューニングしていくだけです。

  • 重要度に従って、並べ替える 経歴概要に関しては、「いかに相手に売り込むか」で完全に書き直すくらいでちょうど良いと思います。自分の持っているスキルのうち、相手が欲していると面われるモノを全面にだして、「売り込み文書」を書きあげましょう。 時系列で経歴を書いていくようなの部分は難しいですが、たとえば 「xx年~yy年 ~担当」という経験のくくりの中で、経験したことのうち相手が欲している内容を上位に書くことは可能です。

  • 自社の用語では無く、相手の用語で書いていく 先方が、余程社内だけの特殊な用語を使っていない限り、その単語に合わせて書いていきましょう。書類審査する側は意外と「専門用語の微妙な違い」にちょっとしたフラストレーションを感じたりします。

  • 最後に整合性を確認 あたりまえといえば、当たり前ですが。この手の文書は「整合性」が重要です。職務概要と時系列での詳細との間で用語等の整合性が取れているかどうか?は必ずチェックしておきましょう。とくにベースに対してチューニングを施すと整合性が崩れがちです。

めでたく提出

これで、書類を提出します。可能な限り、日本語や整合性は人材紹介会社の担当者にチェックしてもらうようにして、「独りよがりな文書」にならないように注意しましょう。 なお、提出したバージョンは必ず分かるようにして、めでたく書類が通過した際には「自分が出したもの」を面接前にチェックして、提出したものと面接で話す内容の整合性が取れているように注意しましょう。

あとは祈るだけです。

まとめ

自慢にはなりませんが、これまでおそらく数十社以上に職務経歴書を提出してきました。そのなかで、「書類が通った際に共通してやっていたこと」が以上になります。 最後は「自分が気に入るかどうか」で転職すれば良いかどうか?を決めるべきですが、そこまでは「いかに相手に売り込むか」です。セールスの経験や知識のある人であれば、自分を商材と考えて、自分をいかに「売る」かを考えればおのずと答えは見えてくると思います。

最後までお付き合いありがとうございました。 では、頑張ってください!